お引越しのおしらせ [俳句エッセイ]
みなさん。
わたしはお引越ししました。
伴って、
このブログはもう少しでおしまいになります。
中身はそっくり、ここへ移しました。
blog.livedoor.jp/juliusrecord/
白鳥帰る蹴上げる土のほのと温 貴子
~ Tran☆Ptan ~ 第30回 [~ Tran☆Ptan ~]
~ Tran☆Ptan ~
Tran☆Ptan(トラン・プタン)第30回、シーズン3
No. 30 of Tran☆Ptan ~season3
小島一郎 Ichiro Kojima
1924.11.14 - 1964.7.7
青森出身の写真家。青森を拠点に北国の風景を撮りつづけた。
He was a photographer from Aomori in Japan.
He continued taking the scenery of the northern country based in Aomori.
雪ふかき産道くだる一つ火よ 貴子
A fireball
- goes down birth canal
- covered in deep snow
Takako
兄の方(へ)に業火を遂げる馬やあらん 夜想
That horse
- toward my blood brother
- Will it execute hell fire ?
Yasow
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英訳・佐々木貴子
Takako translated.
岡村知昭句集「然るべく」 [俳句鑑賞]
こんにちは。佐々木貴子です。
ブログアップは久しぶり…もしかして「死んだ」と思ってましたか。
ほっほっほ、生きてます。
今日は岡村知昭さんの第一句集「然るべく」についてご紹介します。
まず、個人的にその詩情好きだな、という句群がこちら。
あわゆきぞ人魚のおはなしの途中
朝顔の藍に飼われる鬼子かな
八月の雨より国のおびただし
しゃべれなくなり冬空を熱気球
青銅の犀と暮らせば春日向
卒業式中止の水玉の空よ
また、上掲のような私の好み如何に関わらず、岡村さんの句集には独特の個性のあるように感じました。
その個性とはまず一つは、「俗性」をさらっと取り入れてくるところです。
言葉の選び方をみていると自然と感じられます。
単に客観的事実・社会的事象という俗性だけでなく、「個人の・人間的な・主観の」要素もさらっと入れて、ひょうひょうとした語り口の中にユーモアを描くような。
言葉のすりかわりの意外性の中に人間生活と、内的世界を彷彿とさせるような。
おにぎりやかつての村の梅匂う
ぜんぶ賛成ひなあられこぼしつつ
年上のすべり台なり夕桜
砂浜に聖子少々麦の秋
校倉のかたつむりなら私なら
八月が入りきらない母屋かな
鎮魂がパンティストッキング干す
液状化恐れぬベビーカーたちよ
雨音や斜塔を妻といたしたく
男尊女卑をふりかけにまで言われたり
ふたことめには倫敦の寒の鯉
ついに泣き三連休の交差点
つちふれり大声さらに涙声
朝風呂や四月一日付解雇
晩鐘よ即戦力のはなびらよ
岡村さんの句は、とても軽妙なリズムがあります。
集中、ほとんどの句は歯切れの良い定型を刻んでおり、漢字熟語の取り入れ方も音感・リズムの点で巧みと感じるものです。(ご本人は無意識に選んでいらっしゃるかもしれませんが)
軽妙だからこそ、逆に内的世界が生きてくるということも、あるものなのですよね。
次回作を楽しみにしております。
ご恵投、誠にありがとうございました。
肺胞も八手も咲くがよろしかろ 岡田一実 [俳句鑑賞]
肺胞も八手も咲くがよろしかろ 岡田一実
この句好き。
この句は批判されたりもしたと聞いたので、
じゃあなんで自分は好きなんだろ?…と思って、
考えながらほつほつ書いてみることにしました。
この句の面白いとこ。
一つには、肺胞も八つ手も、なんかエグい。見た目がエグい。
八つ手って、可愛いだけの植物じゃない。葉っぱがおっきくて掴まれそう。形も手みたいだ。「人」を感じさせる植物だ…。
肺胞は?もちろん、直に見たことなんてないけど、生物を習ったことがある人なら、知ってる。脈に覆われた小胞の集まりだよね…こわい。
よく見れば、八つ手の花つき方はまさに肺胞そのものじゃない?そっくり。
それと、も一つ。
例えばアレルギーの人は花が「咲いた」ら苦しい。
植物も、他の生き物もめいめい、それぞれの本領を発揮すると対抗線にあるものが苦しくなる。みんなただ、生きてるだけなのにね。
体の中にだって、私の都合を無視して「咲く」ものがある。
体の中で癌細胞が「咲いた」ら?
肺胞が「咲いた」ら?あの小さな袋の一つ一つが「咲いた」ら、苦しそう…。
私の体なのに、私を病ませるものが存している。なんでだろう?
私の体なのに、私と対立する細胞がある。まるで独立した一個の生命体として、体の中に間借りしているみたい。
体の中で「咲く」もの。それが私を苦しめるけど、どうもできない。
だって、咲きたいものは、みな「咲く」んでしょう。
生き物はみな、そうやって。
だから、咲いたが、よろしかろ。
そんな、さりげない諦めを感じて、この句が好きなのでした。
花むしろ [俳句エッセイ]
おしらせ
いろいろ考えたのですがやはり、このブログを廃止することにしました。
理由は、プロバイダそのものを解約する可能性がでてきたため。
徐々に、処理をすすめていく予定です。
お読みくださった皆様に感謝を表しつつ・・・
おひさしぶりです。 [なんとなくの話]
最近、なにもアップしていませんね。
今年度は忙しすぎてほとんど何もできなかった。。。
次の年度はまた、ぼちぼち何かあげていきたいですね。
今年の冬は、あたたかかった。
例年になく雪ももう、解けてきています。
雪が大変だったのは実質、1月と2月だけ。
毎年こうだったら、とても楽なのにな(笑)
~ Tran☆Ptan ~ 第29回 [~ Tran☆Ptan ~]
~ Tran☆Ptan ~
Tran☆Ptan(トラン・プタン)第29回、シーズン3
No. 29 of Tran☆Ptan ~season3
ジョン・アトキンソン・グリムショウ John Atkinson Grimshaw
1836.9.6 – 1893.10.13
五光年先の枯野の惑星よ 貴子
-Gokounenn sakino Karenono Wakuseiyo
5 light years away- Planet of the wintry field -Takako
現世や幻世や風花やまず 夜想
-Gennseiya Gennseiya Kazabana Yamazu
This life and transient life – The snow such as the petal never stops -Yasow
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英訳・佐々木貴子
Takako translated.
~ Tran☆Ptan ~ 第28回 [~ Tran☆Ptan ~]
~ Tran☆Ptan ~
Tran☆Ptan(トラン・プタン)第28回、シーズン3
No. 28 of Tran☆Ptan ~season3
ラウル・デュフィ Raoul Dufy
1877.6.3 – 1953.3.23
waltzing Matilda,waltzing Matilda 雪蒼む 貴子
waltzing Matilda,waltzing Matilda –blue snow -Takako
横顔が壁になる夜の嬉遊曲 夜想
Divertimento in the night -A profile becomes the wall -Yasow
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英訳・佐々木貴子
Takako translated.
~ Tran☆Ptan ~ 第27回 [~ Tran☆Ptan ~]
~ Tran☆Ptan ~
Tran☆Ptan(トラン・プタン)第27回、シーズン3
No. 27 of Tran☆Ptan ~season3
横山大観 Taikan Yokoyama
1868.11.2 – 1958.2.26
常おとめ野の一切はうたわずに 夜想
Eternal girl - Everything of the fields don't sing -Yasow
一枚の黒磁の宙やみひらかれ 貴子
The eyes opened wide - the space of black pottery -Takako
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英訳・佐々木貴子
Takako translated.